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【症状解説】尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマとは

尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で発症する性病で、性器や肛門周辺にイボ状の腫瘤ができます。HPVには100種類以上の型がありますが、この疾患の主な原因は6型と11型です。感染すると皮膚や粘膜にウイルスが増殖し、小さな突起が形成されます。イボは痛みを伴わないため、見た目で気づくことが多いです。

感染経路

尖圭コンジローマは性交渉を通じて感染します。皮膚や粘膜に微細な傷があると、そこからウイルスが侵入します。感染リスクは性行為の頻度や複数の性パートナーがいる場合に高まります。まれに性行為以外の接触でも感染するケースがあります。

潜伏期間

感染後3週間~8ヶ月の潜伏期間があります。この間は症状が現れないため、自覚なく他者に感染を広げる可能性があります。

症状

感染者は以下の症状を経験することがあります。

  • 無痛のイボ
    • 性器や肛門周辺、または口腔内に小さなイボができる。
    • イボの形状は鶏冠やカリフラワーに似ており、柔らかい。
    • 基本的に痛みはありませんが、場合によってはかゆみや違和感を伴うこともあります。

診断と検査方法

診断は医師による視診が基本ですが、場合によっては組織検査やHPV検査が行われることもあります。他の性病との鑑別が重要です。

治療方法

尖圭コンジローマの治療法は以下の通りです。

  • 凍結療法
    液体窒素を用いてイボを凍結し除去します。1~2週間ごとに複数回の施術が必要です。
  • 塗り薬
    • イミキモドクリーム:ウイルスに対する免疫反応を高めます。
    • その他:抗ウイルス効果のある薬剤。
  • 外科的治療
    イボが大きい場合や他の治療法が効果を示さない場合は、外科手術によって切除を行います。

再発リスク

治療後もウイルスが完全には排除されないため、再発の可能性があります。治療後は定期的な経過観察が必要です。

予防策

  • コンドームの使用
    性行為時にコンドームを使用することで感染リスクを減らせます。
  • ワクチン接種
    HPVワクチン接種が予防に有効で、若年層に推奨されています。尖圭コンジローマの原因となるHPV6型や11型の感染を予防できます。一部の研究では、HPVワクチンを接種することで、尖圭コンジローマの再発リスクが軽減する可能性があることが報告されています。

まとめ

尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染による性病で、性器や肛門周辺に無痛のイボができるのが特徴です。感染は主に性行為を通じて広がり、潜伏期間は数週間から数ヶ月に及びます。治療は液体窒素による凍結療法や塗り薬が一般的で、放置すると増殖や再発のリスクが高まります。気になる症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。

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