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【症状解説】ケジラミ症

ケジラミ症(毛じらみ症)とは?

ケジラミ症(毛じらみ症)は、吸血性昆虫であるケジラミが人間の体毛に寄生し、強いかゆみや不快感を引き起こす感染症です。主に性的接触によって感染するため、性感染症(STD)の一種として扱われることが多いですが、間接的に感染するケースもあります。ケジラミの寄生部位は陰部(陰毛)が多いですが、脇毛や胸毛、髭、眉毛など、体毛がある部分であればどこでも感染する可能性があります。


ケジラミの特徴

ケジラミ(Phthirus pubis)は、シラミの一種であり、人間の体毛に特化して寄生する寄生虫です。

  • 形態と大きさ
    • 成虫の大きさは約 1.5~2.0mm で、肉眼で確認できます。
    • 小さなカニのような形状をしており、脚の先端が毛にしっかりと掴まれるような構造になっています。
    • 成虫の色は黄褐色または灰色を帯びています。
  • ライフサイクル
    • 卵(しらみの卵):毛の根元にしっかりと付着し、約 6~10日 で孵化。
    • 幼虫:孵化した幼虫は成虫と似た形をしているが、小さく、約 2~3週間 で成虫に成長。
    • 成虫:約 1か月間 生存し、その間に 30個以上の卵 を産む。
    • 吸血:成虫は 1日数回 吸血し、宿主の血を栄養源とする。

感染経路

ケジラミは、体毛にしっかりと掴まるため、基本的には直接接触によって感染します。しかし、まれに間接的に感染することもあります。

  • 主な感染経路
    • 性行為などの体毛の直接接触(感染者との性的接触が主な感染原因)
    • 寝具や衣服の共有(まれに感染者が使用した衣類やタオルを通じて感染)
    • 公衆施設の利用(ごく稀に温泉やサウナの共用タオル・座布団などから感染する可能性がある)
  • 感染リスクが高い人
    • 性的パートナーが多い人
    • 公衆浴場やサウナを頻繁に利用する人
    • 共同生活をしている人(寮生活など)

症状

ケジラミ症の症状は、主に かゆみ視覚的な兆候 です。ただし、体質によってはかゆみをほとんど感じない人もいます。

  • かゆみ
    • ケジラミが吸血する際に唾液を注入し、その影響でアレルギー反応が起こり、強いかゆみが生じる。
    • かゆみは 夜間に悪化 することが多い(温度や湿度の影響による)。
  • 視覚的な兆候
    • 体毛の根元に、灰色がかった小さな卵(直径約 0.5mm)が付着しているのが見える。
    • 皮膚に 青黒い点(吸血の跡) が現れることがある。
    • 感染が進行すると、かきむしりによる 炎症やかさぶた が生じる場合がある。

診断方法

ケジラミ症の診断は比較的簡単で、視診が基本です。

  • 目視検査
    • 虫眼鏡を使用して体毛の根元を確認し、卵や成虫を探す。
    • ケジラミの卵は、 フケや皮膚のゴミとは異なり、簡単には剥がれない のが特徴。
    • かゆみのある部分の毛を重点的に調べる。
  • 医療機関での診察
    • 皮膚科や泌尿器科、性病科などで診察を受ける。
    • 必要に応じて顕微鏡検査で卵や成虫を特定。

治療法

ケジラミ症の治療には、薬剤の使用環境の清掃が重要です。

  • 薬剤の使用
    • ケジラミ駆除に効果的な スミスリンパウダー や スミスリンシャンプーを使用する。
    • シャンプーやパウダーを患部に塗布し、10分程度放置 してから洗い流す。
    • 2~3日おきに 2~3週間 継続することで、卵が孵化するサイクルを断つ。
  • 環境の清掃
    • タオルや寝具、衣類を高温(60℃以上)で洗濯し、乾燥機で十分に乾かす。
    • 布団やマットレスは天日干し、できれば掃除機で吸い取る。
    • カーペットやソファーも掃除機で清掃し、感染の再発を防ぐ。

予防策

ケジラミ症の感染を防ぐためには、以下の予防策を徹底することが重要です。

  • 直接接触の回避
    • 感染者との性的接触や体毛の接触を避ける。
    • 性的パートナーが感染している場合は、パートナーと同時に治療することが重要。
  • 物品の共有を避ける
    • タオルや寝具、衣類の共有をしない。
    • 特に 公衆浴場や宿泊施設では、清潔なタオルや寝具を使用する。
  • 定期的な体毛のチェック
    • かゆみが出た場合や、リスクがある行動をした後は、体毛の根元をよく観察 する。

まとめ

ケジラミ症は、体毛に寄生するケジラミによって引き起こされる感染症で、強いかゆみや体毛の根元に付着する卵が特徴です。主に性的接触で感染しますが、寝具や衣類の共有でも感染する可能性があります。適切な治療を行えば完治が可能ですが、卵が孵化するサイクルに合わせて数週間の継続治療が必要です。感染の疑いがある場合は早めに医療機関で診断を受け、治療を開始しましょう。環境の清掃や予防策を徹底することで、再発や他者への感染を防ぐことができます。

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