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【症状解説】細菌性膣炎

細菌性膣炎とは?

  • 細菌性膣炎(bacterial vaginosis, BV)は、膣内の常在菌のバランスが崩れ、特定の細菌が過剰に増殖することで発症する疾患です。
  • 主にガードネラ菌や腸内細菌(大腸菌・腸球菌など)が増殖することで発生します。
  • 一般的に性感染症(STI)ではありませんが、性行為が関与する場合もあります。
  • 女性の約10~30%が経験するとされる比較的よく見られる疾患です。

原因

  • 膣内の常在菌バランスの乱れ
    • 健康な膣内には乳酸菌(ラクトバチルス)が多く存在し、pHを低く保つことで悪性細菌の増殖を抑制しています。
    • 何らかの原因で乳酸菌が減少すると、ガードネラ菌などの細菌が増えやすくなります。
  • 性行為
    • 新しいパートナーとの性行為や頻繁な性交渉が膣内細菌バランスを乱すことがあります。
    • コンドームを使用しない性行為はリスクを高める可能性があります。
  • 膣内洗浄(デリケートゾーンの過度な洗浄)
    • 強い洗浄剤を使用することで乳酸菌が減少し、細菌バランスが崩れやすくなります。
    • 香料の入った洗剤や石鹸の使用も悪影響を及ぼす可能性があります。
  • ストレスや免疫力低下
    • 睡眠不足や過度なストレスは免疫力を低下させ、細菌の増殖を促進します。
  • 喫煙
    • 喫煙者は非喫煙者に比べて細菌性膣炎の発症リスクが高いとされています。

症状

  • おりものの異常
    • 白色または灰色の水っぽいおりものが増加する。
    • 強い魚臭(特に性行為後に強まる)が特徴的。
  • 外陰部の不快感
    • かゆみやヒリヒリとした痛みを伴うことがある。
    • ただし、約50%の女性は無症状で経過することもあります。

診断方法

  • 医師による問診と視診
    • 症状の有無やおりものの色、臭い、量を確認。
  • pH検査
    • 通常の膣内pHは3.8~4.5だが、細菌性膣炎の場合は4.5以上に上昇する。
  • 顕微鏡検査
    • おりものを採取し、ガードネラ菌の存在を確認。

治療方法

  • 抗生物質による治療
    • メトロニダゾール(内服または膣錠)やクリンダマイシンが処方される。
    • 5~7日間の服用が一般的。
  • 膣内環境の改善
    • 乳酸菌サプリメントやヨーグルトの摂取で膣内フローラの回復を図る。

予防方法

  • 膣内の自浄作用を保つ
    • 過度な洗浄を避け、デリケートゾーン専用の低刺激洗浄剤を使用する。
  • 清潔な生活習慣
    • 性行為前後に手指や陰部を清潔に保つ。
    • 通気性の良い下着を着用し、湿気を避ける。
  • バランスの良い食生活
    • 発酵食品(ヨーグルト、キムチ、納豆など)を摂取して腸内・膣内の菌バランスを整える。

リスク要因

  • 性行為の頻度が高い女性
  • 複数の性パートナーを持つ女性
  • 喫煙者
  • 過去に細菌性膣炎を発症したことがある人

合併症

  • 子宮内膜炎や卵管炎のリスク増加
    • 放置すると上行感染し、不妊症の原因になる可能性がある。
  • 早産のリスク
    • 妊娠中に発症すると、早産や低出生体重児のリスクが高まる。

再発防止策

  • ストレス管理と十分な睡眠
    • 免疫力を維持し、膣内環境の安定を図る。
  • 性行為時の注意
    • コンドームの使用を徹底し、細菌の侵入を防ぐ。

まとめ

細菌性膣炎は、膣内の常在菌バランスの崩れによって発症し、おりものの異常や臭いが主な症状です。免疫力の低下や過度な膣内洗浄が原因となり、再発しやすい傾向があります。放置すると子宮内膜炎や早産のリスクがあるため、早めの診断と治療が重要です。自己判断での治療は避け、症状がある場合は医療機関を受診しましょう。適切な治療を受けることで症状の改善が期待できます。

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