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【症状解説】カンジダ

カンジダ症は、カンジダ菌という真菌(カビ)が原因で発症する感染症です。カンジダ菌は健康な人の皮膚や口腔、消化管、膣などに常在していますが、免疫力の低下やホルモンバランスの変化などにより増殖し、症状を引き起こします。

カンジダ症とは

カンジダ症は、カンジダ菌が過剰に増殖することで発症する感染症です。特に膣での感染は「膣カンジダ」と呼ばれ、女性の約20%が一度は経験するとされています。

原因

カンジダ症の主な原因は以下の通りです。

  • 免疫力の低下
    風邪、疲労、ストレスなどで免疫力が低下すると、カンジダ菌が増殖しやすくなります。
  • ホルモンバランスの変化
    生理前後や妊娠時など、ホルモンの変動がカンジダ症の発症に影響を与えます。
  • 抗生物質の使用
    抗生物質の使用により、体内の常在菌バランスが崩れ、カンジダ菌が増殖することがあります。
  • 高温多湿の環境
    蒸れやすい環境はカンジダ菌の増殖を促進します。

症状

カンジダ症の症状は感染部位によって異なります。

  • 膣カンジダ
    • 外陰部や膣内の強いかゆみやヒリヒリ感
    • 白くポロポロとした酒粕状のおりもの
    • 排尿時や性交時の痛み
  • 口腔カンジダ
    • 舌や口腔粘膜に白い苔のようなものが付着
    • 口腔内のヒリヒリ感や味覚障害
  • 男性の性器カンジダ
    • 陰茎に赤い小さな盛り上がりや白い苔のようなもの
    • かゆみや違和感

診断

カンジダ症の診断は、医師による問診や視診、必要に応じて培養検査などで行われます。特に膣カンジダの場合、おりものの状態やかゆみの程度などを詳しく確認します。

治療方法

カンジダ症の治療は主に抗真菌薬の使用です。

  • 膣カンジダ
    膣錠やクリームタイプの抗真菌薬を使用します。
  • 経口薬を使用することもありますが、妊娠中の方は注意が必要です。
  • 口腔カンジダ
    抗真菌薬の含嗽剤やトローチを使用します。
  • 男性の性器カンジダ
    抗真菌薬のクリームを患部に塗布します。

予防と再発防止

カンジダ症は再発しやすい疾患です。予防と再発防止のためには以下の点に注意しましょう。

  • 通気性の良い下着の着用
    蒸れを防ぐため、綿素材の下着を選びましょう。
  • ナプキンやおりものシートのこまめな交換
    清潔を保つため、頻繁に交換しましょう。
  • 過度な洗浄の避け
    膣内を過度に洗浄すると自浄作用が低下します。ぬるま湯で軽く洗う程度にしましょう。
  • 規則正しい生活習慣
    バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、免疫力を維持しましょう。

まとめ

カンジダ症は、免疫力の低下やホルモンバランスの変化で引き起こされる感染症で、かゆみやヒリヒリ感、白いおりものなどの症状が特徴です。一度発症すると再発しやすいため、早めの治療と予防が大切です。自己判断での治療は控え、症状がある場合は医療機関での診断を受けましょう。適切な治療を受けることで症状の改善が期待できます。

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