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性器にブツブツ・できもの…これって性病?よくある原因と受診の目安

性器にブツブツやできもの(いぼ・発疹・しこりなど)を見つけると、「もしかして性病では?」と不安になるものです。

確かに性感染症(いわゆる性病)が原因の場合もありますが、性器のブツブツが必ずしも性病とは限りません。皮膚の炎症や良性のできものなど、性病以外の原因で生じることも多いのです。

しかし専門家でも見分けが難しいケースが多く、自己判断で放置するとリスクがあります。

性器にブツブツができる原因(性病以外も含む)

性器にブツブツ・できものが現れる原因として考えられるものは大きく分けて性病ではないものと性感染症によるもの、そしてその他の皮膚トラブルがあります。

主な原因を以下に挙げます。

生理現象や良性のできもの(性病ではないもの)

生まれつきあったり体質によるブツブツで、病気ではないケースです。

例えば、フォアダイス(脂肪が透けて見える皮脂腺)や真珠様陰茎小丘疹(男性器のカリ首周囲に並ぶ小さなブツブツ)があります。フォアダイスは男性器や女性の小陰唇に1mm程度の白いブツブツが多数見られる状態で、その正体は皮脂であり病気ではありません。成人男性の約60〜70%にみられる非常に一般的なものです。真珠様陰茎小丘疹も尖圭コンジローマ(後述する性病のいぼ)と見た目が似ていますが、毛穴の皮脂腺や血管が隆起して見えているだけで性感染症ではありません。

これらは放置しても健康上の害はありませんが、ブツブツが増えて汚れが溜まりやすくなり臭いの原因になることもあります。見た目から性病と誤解される恐れもあるため、気になる場合は医療機関で相談すると良いでしょう。

ウイルス感染症(性感染症の可能性が高いもの)

ウイルスによって性器にブツブツができる病気があります。代表的なのは尖圭コンジローマと性器ヘルペスです。

尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)感染によるもので、性器や肛門周辺に鶏のトサカ状やカリフラワー状の先の尖ったイボができます。痛みやかゆみがほとんどないため気づきにくく、放置するとどんどん数が増えて大きくなるのが特徴です。性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によるもので、赤い発疹や小さな水ぶくれ(水疱)ができ、強いかゆみや痛みを伴います。水疱が破れると潰瘍(ただれ)になり、ときに排尿時に激痛を感じることもあります。ヘルペスは再発しやすく、一度感染するとウイルスが体内に潜伏して繰り返し症状が出る点も特徴です。

このほか、伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ、いわゆる水いぼ)というウイルス性のブツブツもあります。水いぼは子供に多い皮膚感染症ですが、大人でも性行為で感染することが増えており、性感染症の一つとして扱われます。栗粒~大豆くらいの大きさの丸いブツブツで、中央がへこんだドーム状をしているのが特徴です。痛みやかゆみはありませんが、人に触れると次々うつってしまうため注意が必要です。

細菌感染症・その他の皮膚疾患

細菌による感染や炎症でも性器にできものが生じることがあります。

例えば毛嚢炎(もうのうえん)は毛穴(毛包)の部分に細菌が入って起こる炎症で、陰部の毛の生えている部分にニキビのような赤いブツブツができる状態です。カミソリでのムダ毛処理後などに起こりやすく、小さな傷口からブドウ球菌などが侵入して発症します。基本的には軽度な皮膚の感染症ですが、放っておくと膿んで大きなしこりになり痛みが増すこともあります。

また、男女問わず起こる接触皮膚炎(かぶれ)も原因の一つです。下着やナプキンのムレ・摩擦、ボディソープや避妊具(ゴムアレルギー)などの刺激で陰部の皮膚がかぶれ、赤いブツブツやかゆみが生じることがあります。そのほか、陰部にできる粉瘤(ふんりゅう)という皮膚の良性の嚢胞(袋状の腫れ物)もあります。粉瘤は皮膚の下に皮脂や老廃物が溜まってできるしこりで、初めは痛みがなく小さいですが、放置するとだんだん大きく腫れて痛みを伴うこともあります。炎症が酷くなると切開して中身を出す処置が必要になる場合もあります。女性ではバルトリン腺嚢胞(膣口にある分泌腺のつまり)によるしこりができることもあります。

このように性器のブツブツ・できものには様々な原因があり、中にはまれに腫瘍(良性腫瘍や皮膚がん)が隠れているケースもゼロではありません。「できもの=即がん」というわけではありませんが、専門医による診断抜きに安全と言い切ることはできないため注意が必要です。

性器のブツブツと性病との関係

性器のブツブツが必ずしも性病とは限りませんが、実際に性器に症状が出やすい代表的な性感染症がいくつか存在します。性病によるブツブツは放置すると他者へ感染させるリスクがあるため特に注意が必要です。

ここでは性器にブツブツ・できものを生じうる主な性感染症とその特徴を解説します。

尖圭コンジローマ(HPVによる性器いぼ)

ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で起こる代表的な性病です。

性器や肛門まわりに鶏のとさか状あるいはカリフラワー状のイボ(乳頭状の突起)ができます。色は肌色〜ピンク色で痛みやかゆみはほとんどありません。そのため気づかずに放置されやすいですが、自然に治ることは少なく, イボは次第に数と大きさが増して広がっていきます。オーラルセックスによって口の中や唇に同様のイボがうつることもあります。

尖圭コンジローマ自体は良性のいぼですが、原因のHPVには子宮頸がん等と関連する型もあるため、症状が出た場合は早めに受診して適切な処置を受けることが望ましいです。

性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルス(HSV)1型または2型の感染により起こる性病です(性器への感染は主に2型が多い)。

初感染の数日〜2週間後に赤いブツブツや小さな水ぶくれ(水疱)が現れ、強いかゆみやヒリヒリした痛みを伴うのが特徴です。やがて水疱が破れるとジュクジュクした潰瘍になり、痛みはさらに増します。女性では外陰部、男性では亀頭や包皮、冠状溝(カリ首の周囲)などによく症状が出ます。初回の症状が治まった後もウイルスは体内に潜み続け、疲労やストレスで免疫が低下すると再発しやすい厄介な病気です。

また、感染者に自覚症状がなくても体液中にウイルスが排出されていることがあり、症状がない時でもパートナーに感染する場合があります。再発を防ぐ根本的な治療法はありませんが、抗ウイルス薬で症状を和らげ再発頻度を抑えることは可能です。

梅毒

梅毒トレポネーマという細菌が原因の性感染症です。近年20代を中心に患者数が増加しています。

梅毒は進行度に応じて症状が変わりますが、初期(感染後3週間前後)には性器や肛門、口など感染部位に硬くて痛みのないしこり(初期硬結)や浅い潰瘍(硬性下疳)が生じるのが特徴です。このしこりは痛みがなく自然に消えてしまうことも多いため、気づかず放置されがちです。

しかし体内では細菌が生き延びており、治ったわけではありません。放置すると数か月後には全身にバラ疹と呼ばれるピンク色の発疹が出現し、さらに何年も経過すると心臓や脳神経にまで深刻な合併症を引き起こす危険があります。実際、痛みがないまま病気が進行して最終的に心臓や脳に重大な影響を及ぼすケースも報告されています。

梅毒は早期発見・早期治療が極めて重要な病気ですので、「治ったかな?」と思ってもしこりが出来た経緯があれば必ず検査を受けましょう。

その他の性感染症

上記以外にも、軟性下疳(なんせいげかん)という痛みの強い潰瘍を伴う性病や、鼠径リンパ肉芽腫症(リンパグラニュローマ)など性器にできもの・潰瘍を生じる性感染症があります。また、淋病やクラミジア感染症では主に尿道からの膿や排尿痛が症状となりますが、重度になると陰部の皮膚に発疹や潰瘍を伴うこともあります。

いずれにせよ性器周辺に異常が出る性病は複数ありますが、症状だけで自分で病名を断定するのは困難です。性器のブツブツが一つでも見られ、「性病かも?」と不安に思ったら早めに専門の医療機関で検査を受けることをおすすめします。

性器のブツブツを放置するリスク【※特に要注意※】

性器にできたブツブツ・できものを「痛くないし、そのうち治るだろう」と放置するのは非常に危険です。最大のリスクは、それが性感染症だった場合に治療が遅れることです。性病は適切な治療をせずに放置すると症状が悪化し、深刻な合併症を招いたり他の人に感染させたりする恐れがあります。

特に梅毒は放置すると病原菌が全身に広がり、最終的に心臓や血管、神経、脳などにまで重大なダメージを与える可能性があります。痛みのないしこりが消えたからといって安心していると、知らない間に病気が進行して取り返しのつかない事態になりかねません。

尖圭コンジローマ(性器いぼ)も治療せず放置すればイボの数やサイズが増え続け、男性の場合は尿道や肛門内に広がったり、女性の場合は将来的な子宮頸部への高リスク型HPV感染の懸念も出てきます。実際、コンジローマのイボは放置すると増大・拡大し、オーラルセックスでパートナーの口腔にも感染しうることが知られています。

性器ヘルペスの場合、症状が出ていない時でもウイルスは潜み続けるため、適切な治療を受けないと再発を繰り返し、その度に苦痛を伴うだけでなく性交渉のたびにパートナーへ感染させるリスクがあります。

また、伝染性軟属腫(水いぼ)は自然治癒することもありますが、大人の場合は治るまでに数ヶ月〜数年かかることもあり、その間にブツブツが増えたり他人にどんどんうつしたりしてしまう恐れがあります。特に性行為による接触で感染が広がるため、パートナーへ次々と移してしまうリスクが高まります。

性感染症以外の原因でできたブツブツでも、放置によるデメリットがあります。例えば毛嚢炎が悪化すれば膿んで大きなしこり(膿瘍)となり、治るまでに長時間かかったり、場合によっては切開排膿の処置が必要になることもあります。粉瘤も同様に、時間経過で肥大化・炎症を起こすと外科的処置が避けられなくなるケースがあります。

さらに、たとえ今は痛みやかゆみがなく軽い症状に見えても、原因が判明しない限り安心はできません。見過ごされた感染症が水面下で進行していたり、まれに悪性腫瘍が紛れていたりする可能性もゼロではないのです。

以上のように、性器にブツブツ・できものがある状態を放っておくことは自分自身の健康リスクになるだけでなく、大切なパートナーの健康にも危険を及ぼしかねません。症状が軽微だからといって油断せず、少しでも「おかしいな」と感じたら早めに医療機関で検査・診断を受けることが何より重要です。

よくある質問

性器にブツブツがあるのは必ず性病なのでしょうか?

必ずしも性病とは限りません。性器にできるブツブツには、フォアダイスや真珠様陰茎小丘疹のように生理現象や無害なできものも多く存在します。実際、「痛みのない性器のしこりの多くは性病ではない良性のできものだ」とする専門家の指摘もあります。

とはいえ中には性病が原因のものもあり、見た目だけで判断するのは難しいため注意が必要です。性器のブツブツが性病かどうかを判断するには検査が必要であり、自己判断は禁物です。

痛みやかゆみがないブツブツなら様子を見ても大丈夫ですか?

痛みやかゆみの有無に関係なく、放置はおすすめできません。たしかにアレルギー性の発疹など痛みを伴わない良性のケースもありますが、梅毒や尖圭コンジローマのように痛みがないまま進行する性感染症も多いからです。痛みがなくても病気が進んでいた例として、梅毒では無痛のしこりが自然に消えた後に全身へ感染が広がり、重大な合併症を起こすことがあります。

症状が軽いうちに治療を始めれば短期間で治せる病気でも、悪化してからでは治療が長引いたり後遺症が残ったりする恐れがあります。また症状が出ていなくてもウイルスや細菌が体内にいれば他人に移してしまうリスクもあります。痛みや痒みがない場合でも油断せず、早めに医療機関で診断を受けてください。

ブツブツが自然に消えた場合、受診しなくても平気ですか?

自然に治ったように見えても受診を強くおすすめします。梅毒の初期症状であるしこりや発疹は数週間〜3ヶ月ほどで自然消失することがありますが、前述の通り菌は体内に残っており決して治癒したわけではありません。

同様に尖圭コンジローマのイボが一時的に小さくなったり取れたりしても、ウイルスは潜伏しているためまた再発する可能性が高いです。症状が消えた後も一定期間は性交渉を控え、念のため検査を受けて原因を確認することが重要です。性病でなかった場合はそれで安心できますし、万一性病だった場合も早期に適切な処置を開始できます。

パートナーに感染する恐れがありますか?

ブツブツの原因によります。性感染症が原因の場合、パートナーへ感染する可能性は高いです。性器ヘルペスは症状がない時期でもウイルスを排泄しており、コンドームでは防ぎきれず感染が広がることがあります。尖圭コンジローマも性的接触で容易にうつりますし、伝染性軟属腫(水いぼ)もスキンシップで移ります。パートナーに性器のブツブツがあるときも要注意です。

自分に症状がなくても見えないところで感染している場合がありますので、ぜひお二人で検査を受けることをおすすめします。性病であればお互い治療しないとピンポン感染(再感染)を繰り返してしまいます。また原因が性病でないブツブツ(例:フォアダイスや真珠様小丘疹)の場合は基本的に感染の心配はありませんが、見分けがつかないことも多いので、気になる場合はパートナーと一緒に受診して確認すると安心です。

性器のブツブツに気づいたらまずどうすればいいですか?

できるだけ早く医療機関を受診することが肝心です。症状がある間の性行為は控えてください。ご自身では清潔に保つ程度にとどめ、市販薬などは自己判断で使わない方が良いでしょう(症状を隠してしまい正確な診断が難しくなるため)。

患部を強く擦ったり潰したりすると悪化する恐れがあるので避けましょう。まずは当院など専門のクリニックで検査を受け、原因を突き止めてから適切な対処をしましょう。

受診案内(川崎駅前プライベートクリニック)

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