
マイコプラズマ感染症(性病)とは?
近年、性交渉によってうつる「マイコプラズマ感染症」が増えてきています。
マイコプラズマは細菌の一種で、クラミジアや淋菌と同じように男女の尿道炎や子宮頚管炎の原因となりうる性感染症です。ただし、一般に「マイコプラズマ肺炎」を引き起こす細菌(Mycoplasma pneumoniae)とは別種であり、性行為で感染するマイコプラズマ(主にMycoplasma genitaliumやMycoplasma hominis)は肺炎マイコプラズマとは異なるものです。
自覚症状がないまま保菌している場合もあり、誰でも感染する可能性があるため、正しい知識を身につけ早期発見・早期治療を心がけましょう。
原因と感染経路
マイコプラズマ感染症の原因は、マイコプラズマ属の細菌への感染です。
性行為(セックス)やオーラルセックス、アナルセックス、さらにはディープキスなど感染者の体液が粘膜に直接触れることでうつります。唾液や粘膜の接触がなければ日常生活で飛沫感染することはなく、通常の会話や触れ合いでうつる心配はありません。
感染力自体はクラミジアや淋菌と同程度と考えられていますが、一度の性行為で必ず感染するわけではありません。しかし近年、クラミジアや淋病ではない尿道炎・膣炎の原因菌としてマイコプラズマが同定されるケースが増えており、性感染症の一つとして注目されています。
潜伏期間はおおよそ1週間から数週間ほどと言われますが、個人差が大きく、感染後すぐ症状が出る場合もあれば数週間経ってから出ることもあります。さらに症状が出ない場合(無症状感染)も少なくないため、思い当たる接触があった際は症状の有無にかかわらず検査を受けることが大切です。
- マイコプラズマ肺炎との違い
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「マイコプラズマ」と聞くとまず肺炎を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、肺炎を起こすマイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)と、性器や喉に感染するマイコプラズマ(マイコプラズマ・ジェニタリウム/マイコプラズマ・ホミニス)は種類が異なります。
前者は咳や飛沫を介して肺に感染し「マイコプラズマ肺炎」を発症させますが、後者は性行為によってのみ感染し尿道炎や子宮頚管炎などを引き起こします。したがって、マイコプラズマ肺炎の患者と性交渉を行っても性病としてのマイコプラズマ感染症にうつることはありません(逆にマイコプラズマ肺炎自体は飛沫感染するため注意が必要です)。
このように肺炎マイコプラズマと性病マイコプラズマは原因菌がまったく別物だという点を押さえておきましょう。
症状(男女の違い)
マイコプラズマ感染症の症状は、クラミジアや淋病に似たものが現れる傾向があります。
主な症状としてデリケートゾーン(性器)のかゆみ・痛み、排尿時の痛み、尿道からの分泌物(膿)、女性ではおりものの異常(量や色・においの変化)などが挙げられます。喉に感染した場合は喉の違和感や痛み、せきが出ることもありますが、喉の感染はほとんどの場合自覚症状がありません。
男女とも症状の強さは比較的軽い場合が多く、自覚症状が全くないことも珍しくありません。症状だけでクラミジアとの判別は難しく、検査をしなければどちらか判断できません。自分に症状がない場合でもパートナーに感染させてしまうリスクがあるため注意が必要です。
- 男性の症状
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男性がマイコプラズマに感染した場合、尿道の違和感やむずがゆさ、排尿時の軽い痛みが出ることがあります。尿道から透明~白色の分泌物(さらさらした膿)が少量出て下着に染みることもあります。陰茎や陰嚢のかゆみ・不快感を訴える例もあります。
症状が淋病ほど激烈ではないため見逃されやすいですが、放置すると炎症が悪化して長引いたり、精巣上体炎などを起こす可能性もあります。一度症状が治まっても感染自体は持続している場合が多く、治ったかどうかを確認する検査が重要です。
- 女性の症状
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女性のマイコプラズマ感染症では、おりものの量や性状の変化、においの異常が見られることがあります。また膣や下腹部の軽い違和感・不快感を感じる場合もあります。
しかし女性は自覚症状がないケースも多く、気づかないまま感染が進行してしまうことがあります。適切に治療せず放置すると、膣・子宮頚部の炎症が子宮内へ広がり卵管炎や骨盤腹膜炎を引き起こし、不妊症や子宮外妊娠の原因となり得ます。実際に、女性が無症状のままでも他人にうつし、その相手(パートナー)が重症化してしまう恐れもあるため、自分に症状がなくても油断せず検査を心がけることが大切です。
- 咽頭への感染
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オーラルセックスやディープキスによって、男性女性問わず咽頭(喉)にマイコプラズマが感染する場合もあります。喉に感染しても多くは症状が出ませんが、軽い咽頭痛や違和感程度の症状が出ることがあります。性器に感染がなくても喉だけ陽性となる例もあるため、思い当たる行為がある場合は喉の検査も受けると安心です。
診断
マイコプラズマ感染症の診断は、主にPCR法などによる遺伝子検査で行います。感染部位から採取した検体中のマイコプラズマDNAを調べることで感染の有無を確認します。男性の場合は尿検体や咽頭ぬぐい液、女性の場合は膣分泌液(膣の分泌物を綿棒などで採取)や咽頭ぬぐい液を用いて検査します。
性行為からおよそ1日以上経てば検査可能で、検査結果は早ければ当日〜翌日には判明します。クラミジアや淋菌の検査では陰性だったのに症状が続く場合、マイコプラズマやウレアプラズマ検査を追加で行うことで原因が判明するケースがあります。
現在のところマイコプラズマ検査は保険適用外(自費診療)となっており、検査を実施している医療機関も限られています。そのため、症状がある場合でも医療機関によってはマイコプラズマの検査を提案されないことがあります。心配な場合はマイコプラズマ検査に対応したクリニックで相談するとよいでしょう。
検査で陽性と確認された場合、治療は抗生物質の内服で行います。マイコプラズマ・ジェニタリウムとマイコプラズマ・ホミニスでは効果的な抗生剤が異なるため、症状や検査結果に応じて医師が薬を選択します。市販薬でマイコプラズマ感染症を治すことはできないため、必ず医療機関で処方された適切な抗生剤を服用してください。
よくある質問
川崎駅前プライベートクリニックでの受診案内
マイコプラズマ感染症を含め、性病は早期発見・早期治療が肝心です。思い当たる症状や心配な接触がある方は、お早めに医療機関を受診してください。
川崎駅前プライベートクリニックでは、どなたでも気軽に受けられる性感染症の検査と安心の治療サービスをご用意しております。当院はプライバシーに配慮した院内設計(他の患者様に顔を合わせる心配がありません)や土日・祝日も毎日20時まで診療といった特徴があり、忙しい方でも受診しやすい環境です。川崎駅から徒歩2分とアクセスも良好ですので、検査や治療をご希望の際はぜひ当クリニックまでご相談ください。
スタッフ一同、安心して検査・治療を受けていただけるよう万全の体制でお待ちしております。

