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【症状解説】梅毒

「体に見慣れない発疹が出た」「口の中や唇に痛くないしこりができた」「最近パートナーから連絡があって、不安になっている」そんな状況でこのページを開いた方もいるかもしれません。

梅毒は近年、国内で感染者数が急増しています。かつては「過去の病気」と思われていましたが、現在は20〜30代を中心に幅広い世代で増加が続いており、決して他人事ではない感染症です。

梅毒は進行する病気です。早期に発見して治療すれば完治できますが、放置すると段階的に症状が悪化し、内臓・神経・脳にまで影響が及ぶことがあります。

このページでは、症状の特徴・感染経路・各ステージの見分け方・検査と治療について詳しく解説します。

こんな症状ありませんか?

次のような症状に心当たりがある方は、梅毒の可能性があります。

  • 性器・肛門・口の周りに、痛みのないしこりや潰瘍ができた
  • 手のひら・足の裏・体幹にかゆみのない赤い発疹(バラ疹)が出た
  • リンパ節(首・鼠径部など)が腫れている
  • 発熱・倦怠感・頭痛など、風邪に似た全身症状が続いている
  • 最近、不特定の相手と性的接触があった、またはパートナーが梅毒と診断された

梅毒は症状が一時的に消えることがありますが、治ったわけではありません。「症状がなくなった」と感じても、感染は続いている場合があります。

放っておくとどうなる?

梅毒は「自然に治る病気」ではありません。治療を受けずにいると、感染は第一期→第二期→第三期→第四期(神経梅毒・心血管梅毒)と段階的に進んでいきます。

第一期・第二期(感染後3ヶ月以内)

初期は局所的なしこりや発疹として現れますが、症状が自然に消えることがあります。このとき「治った」と誤解してしまう方が多いのですが、菌は体内に残ったまま増殖を続けています。

第三期以降(感染後数年〜十数年)

長期にわたって放置すると、皮膚・骨・内臓に「ゴム腫」と呼ばれる腫瘤が形成されることがあります。さらに進行すると心臓・大動脈・脳・神経系へと炎症が広がり、重篤な合併症を引き起こします。神経梅毒では認知機能の低下や麻痺が生じることもあります。

妊娠中の感染(先天梅毒)

妊娠中に梅毒に感染している場合、胎盤を通じて胎児に感染が伝わる「先天梅毒」のリスクがあります。流産・死産・新生児の障害につながる可能性があるため、妊娠中は特に早期の検査・治療が重要です。

パートナーへの感染

梅毒は感染力が高く、第一期・第二期は特に他者への感染リスクが高い状態です。自覚症状がなくても感染を広げている可能性があるため、確認が取れたらパートナーとともに検査を受けることが大切です。

梅毒とはどんな疾患か

原因と感染経路

梅毒は、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)という細菌が原因で起こる感染症です。

主な感染経路は、感染者の皮膚・粘膜病変(しこり・潰瘍・発疹)との直接接触です。

性行為(膣性交・アナルセックス)だけでなく、オーラルセックスによる口・喉への感染も起こります。キスによる感染も、口腔内に病変がある場合には起こりえます。血液を介した感染(輸血・注射針の共用)は現在の医療環境では稀ですが、理論上は可能です。

潜伏期間

感染から最初の症状(第一期症状)が現れるまでの潜伏期間は、通常 3週間〜3ヶ月程度 です。潜伏期間中は無症状ですが、血液検査では感染後4〜6週間ほどで陽性反応が確認できるようになります。

「あの接触から何週間経った」という目安がある方は、受診の際にお伝えください。検査のタイミング判断に役立ちます。

梅毒の進行ステージと症状

梅毒は感染からの経過によって、以下のようなステージに分けて理解されています。

第一期(感染後3週間〜3ヶ月ごろ)

感染した部位(性器・肛門・口・唇など)に、「硬性下疳(こうせいげかん)」と呼ばれる硬いしこりや潰瘍が現れます。痛みやかゆみがほとんどなく、本人が気づかないことも多いのが特徴です。

  • 性器・肛門・口に痛みのないしこり・潰瘍
  • しこりの近くのリンパ節の腫れ(鼠径部・首など)
  • 数週間で自然に消える(ただし感染は継続)
第二期(感染後3ヶ月〜3年ごろ)

血液を通じて菌が全身に広がり、皮膚・粘膜・臓器に症状が現れます。この時期の代表的な症状が「バラ疹(梅毒性バラ疹)」です。

  • 手のひら・足の裏・体幹に広がる赤い発疹(かゆみがないことが多い)
  • 口の中・喉・鼻の粘膜病変
  • 発熱・倦怠感・頭痛・関節痛などの全身症状
  • 脱毛(まばらに抜ける「虫食い状脱毛」)

第二期も症状が自然に消えることがありますが、治癒ではありません。この時期は感染力が最も高い段階のひとつです。

第三期・第四期(長期放置の場合)

感染から数年以上が経過すると、皮膚や骨に「ゴム腫」、心血管系では大動脈炎、神経系では認知障害・麻痺・失明などが起こることがあります(現代では適切な治療が普及しているため、ここまで進行するケースは少なくなっています)。

無症状の梅毒(潜伏梅毒)

第一期・第二期の症状が消えた後、自覚症状がないまま感染が続く状態を「潜伏梅毒」と呼びます。本人は元気でも血液中には菌が存在しており、検査をしなければ感染しているかどうか判断できません。

過去に梅毒の可能性があると感じた心当たりがある方は、血液検査による確認が重要です。

皮膚症状の特徴

梅毒の皮膚症状はバリエーションが多く、「梅毒は千の顔を持つ病気」とも呼ばれます。手のひら・足の裏の発疹は梅毒に比較的特徴的ですが、体のどこにでも現れる可能性があります。

皮膚科的な病気(アレルギー・湿疹・ヘルペスなど)との判別が難しいこともあるため、「なんとなく気になる皮膚の変化」があれば、梅毒の検査も選択肢に入れることをおすすめします。

当院の検査・治療

検査の流れ

梅毒の診断は血液検査で行います。

当院では、来院時に採血を行い、イムノクロマト法(迅速検査)にて梅毒の抗体を確認します。結果は最短当日中にお伝えします。

感染直後(4週間以内)は検査で陽性反応が出ないことがあります(ウィンドウ期)。気になる接触から間もない場合は、時期をあけて再検査することをおすすめします。

治療方法

梅毒の治療には、ペニシリン系抗生物質が有効です。

当院では主に以下の方法で治療を行います。

  • アモキシシリン(内服薬)
    • 第一期・第二期の梅毒に対して、数週間の内服で治療します
  • ベンジルペニシリンベンザチン(筋肉注射)
    • 1回の投与で完結できる注射薬です。日本でも2022年より使用可能となり、アドヒアランスの面でも優れた治療法です

ペニシリンアレルギーのある方には、代替薬(ドキシサイクリンなど)を処方します。治療開始前にアレルギーの有無を必ずお伝えください。

治療期間と治癒確認

第一期・第二期の梅毒は、適切な治療を受ければ完治が期待できます。治療期間は第一期で2〜4週間、第二期以降はやや長くなる場合があります。治療後も再検査(治癒判定検査)を行い、感染が解消されたことを確認します。

治療中および治療完了の確認が取れるまでは、性的接触を控えることをお願いしています。また、パートナーへの告知と同時検査が、再感染防止のために不可欠です。

保険診療・費用の目安

当院では、症状のある方・パートナーに感染が判明した方を対象に保険診療での対応が可能です。梅毒の検査・治療については来院時に医師が判断します。

症状がない方や保険証の使用を希望されない方は自費でも対応しています。当院では即日治療にも対応しています。

当院へご相談ください

梅毒は増加傾向にある感染症ですが、早期に発見して治療を受ければ完治できる病気です。「もしかしたら」と感じたら、症状の有無にかかわらず早めに確認することが自分自身とパートナーを守ることにつながります。

「誰かに知られたくない」「どこに相談すればいいかわからなかった」そうした不安を抱えて来院される方も多くいます。川崎駅前プライベートクリニックは、他の患者さんと顔を合わせにくい院内設計で、LINEからの予約も可能です。

梅毒の検査・即日治療、どちらもお気軽にご相談ください。